上級者向け、自宅で本格的にトレーニングするなら揃えておきたい筋トレ器具

2018/09/07 2018/09/05

最初に書いておきますが、この記事で紹介する筋トレ器具は、基本的にデカくて重くて、価格も高いです。場所も取ります。

そうです、皆さんの求める筋肉と大体同じです。皆さんも、デカくて重い筋肉を身に着けることを目標に、今調べ物をしているからこそ、この記事にたどり着いたのでしょう。

自重だけで大容量のバルクアップに成功する人もいるのかもしれませんが、本格的に鍛えている人のほとんどが、様々なマシンや筋トレ器具を使って効率的にトレーニングを行い、計算された栄養摂取を行い、ようやく結果を出しているというのが現実です。だからこそ、設備が尋常ではなく揃っており、マッチョなトレーナーから様々な指導が受けられるゴールドジムがあんなに人気なのです。

とはいえ、誰もがゴールドジムに通えるわけでもなく、また、自分は家でやりたいという人も少なくないでしょう。私もその一人です。

そんなわけで、今回は筋トレ上級者向けの、本格的に自宅トレーニングをやるなら是非揃えたい、筋トレ器具達を紹介します。

また、記事内で対象の器具を販売しているサイトへのリンクを貼っていますが、全て、ゴールドジムを運営している、フィットネスショップ公式通販サイトへのリンクとしています。高額な筋トレ器具については、Amazonや楽天では偽物が多く売られているため、こちらをご覧ください。

バーベル

バーベル

初心者向け筋トレ器具を紹介する記事の方でダンベルをおすすめしましたが、上級者向けの1個目はバーベルです。

「ダンベルがあったら、バーベル要らなくない?」と思う方もいるかと思いますが、ダンベルとバーベルは全く違います。ダンベルにはダンベルの良さがありますが、バーベルにはバーベルにしかない良さと、バーベルでしか出来ないトレーニングが色々とあります。

まず、バーベルの良さは安定性です。バーベルはシャフトを両手で持つ形状になっているため、ダンベルのように「常に手首に負荷がかかる」という状況になりにくいという性質を持っています。

例えば、ダンベルでベンチプレスを行う際に、「胸に効く前に腕が疲弊して持たない」という方もいるかと思いますが、こういった方はバーベルを使うことで、しっかり胸に効かせられるようになります。また、ダンベルベンチプレスは肩を痛めやすいトレーニングですが、バーベルを使うとその危険性を軽減できます。フォーム、重量などによって条件は様々ですが、慣れない人ほどバーベルの方が怪我しにくいように感じます。

そして、バーベルの最大のメリットは、バーベルの真骨頂「パワーラックと組み合わせて使える」です。パワーラックについては後述しますが、パワーラックを買ったら必然的にバーベルを買うことになるので、後々パワーラックを買いたいという方は、思い切って先にバーベルを買ってしまうことをおすすめします。

※バーベルには内寸サイズというものがあり、パワーラックによって最小内寸サイズが決まっているため、購入するパワーラックが決まっていないなら内寸サイズの大きいバーベルを買った方が良いです(後で後述します)

フラットベンチ・アジャスタブルベンチ

ダンベル、バーベルと合わせて使うのに、ほぼ必須なのがベンチです。フラットベンチとアジャスタブルベンチ(インクラインベンチ)がありますが、予算に余裕があるのであればアジャスタブルベンチ(インクラインベンチ)を買った方が良いでしょう。一応、安価なものもあります。

アジャスタブル=調整、インクライン=傾斜、なので、どちらも「傾けられるベンチ」ということになります。一応、アジャスタブルベンチを名乗っている商品の方が、調整可能箇所が多かったり(高さも調節出来たり)する傾向がありますが、商品によってまちまちなので、ものによります。他にも、マルチポジションベンチ、ユーティリティーベンチなど、色々な呼び名を付けているケースがありますが、これもものによります。

フリーウェイト系のトレーニングには、スクワットやスタンディング~系など、立って行うメニューもありますが、座ったり寝たりして身体を固定して行うトレーニングが非常に多いです。こういったトレーニングは、実際にやってみるとわかるのですが、人によって合うものと合わないものが出てきます。ネットで調べて「ライイングトライセップスエクステンションは最高!」という記事を見て、いざやってみたら「肘が痛くて全然ダメ」みたいなのは、割とよく聞く話です。

ということで、自分が挑戦できる種目を増やすために、ダンベルやバーベルを買うのであれば(特にバーベルを買うのであれば)、ベンチは絶対に買った方が良いです。トレーニングの種目が圧倒的に広がりますし、バーベルを買っておきながら、最高に楽しいベンチプレスをやらないのはもったいないとしか言いようが無いです。

Wバー・EZバー

Wバー

持ち手がぐにゃぐにゃ曲がった短いバーベルシャフトです。この、斜めになっている握りのおかげで、手首への負担を軽減しながら、上腕二頭筋を効率的に鍛えることが出来るようになります。

Wバーを買うまでは、ダンベルでアームカールやコンセントレーションカールを行っていましたが、ダンベルの特徴である「手首に負担がかかる」の影響で、最後まで追い込むのに苦戦していました(手首が弱すぎるということでもありますが)。しかし、Wバーを買ってからは、しっかり上腕二頭筋に効かせることが出来るようになり、また、ライイングトライセップスエクステンションなど、三頭筋に効かせる種目でも良い感じで握れるため、Wバーを買ってから、明らかに上腕が太くなりました

Wバーにしばらく慣れてからは、最後の追い込みではダンベルでコンセントレーションカールをやったり、併用して使うようになりましたが、ムキムキの力こぶを作りたい方には、本当におすすめです。

なお、私は以前フルサイズのバーベルを持っていなかったため、Wバーでベンチプレスをやっていた時期がありますが、そこそこ効かせる程度であれば、意外に使えます。

パワーラック・ハーフラック

ハーフラック設置スペース

ホームジム沼の入り口とも言える大型器具です。これを買ってしまったら、今後、部屋の中が筋トレグッズだらけになっていく覚悟をしなければなりません。私も、リビングの3分の1がホームジムスペースになってしまいました。

言ってしまえば、バーベルを引っ掛けることのできるただのデカい鉄の箱枠なのですが、これが有るのと無いのでは、トレーニングの負荷が段違いになります。

最も分かりやすいのがスクワット。スクワットをする際に、バーベルを担ぐことを考えてみてください。地面にあるバーベルを持ち上げ、肩に乗せてからスクワット…となると、まず持ち上げるのが大変です。そして、持ち上げて肩にバーベルを担ぎながらスクワット…となると、今度は降ろすのが大変になります。

ということで、パワーラック・ハーフラック無しにバーベルを担いでスクワットを行う場合、バーベルを「持ち上げる・降ろす」の工程に、「相当な負荷」「怪我の危険性」「落とした際に部屋が壊れる危険性」の全てを受け入れてやるしかないということになります。

パワーラック・ハーフラックは、これを解決します。ただのデカい鉄枠の箱ですが、プレートを外した状態で高い位置にバーベルのシャフトをひっかけ、そこにプレートを追加して重量を増やします。そして、ラックに入ってバーベルのシャフトを肩にひっかければ…、「持ち上げる・降ろす」の工程を経ずに、バーベルを肩に担いで、そのままバーベルをラックに降ろせるということです。

この違いは、扱える重量の違い・追い込める限界に大きく関わるため、結果として、トレーニングの効果・効率に劇的な変化を与えます

ちなみに、私が持っているハーフラックについては、以下の記事で詳細に解説しています。利用可能なバーベルシャフトについても、そちらで言及しています。

スミスマシン

パワーラックの「バーベルシャフト組み込み型」と考えてもらえれば大体あってます。バーベルシャフトがマシン本体に組み込まれており、シャフトが本体のレールに沿って動く仕組みのため、パワーラックを使ったトレーニングより、遥かに高い安全性を確保できるのが特徴です。限界までやってもほぼ落とすことが無いため、より深く追い込むことが出来るのもポイントになります。

また、レールに沿った軌道でしか動かせないため、フォームを安定させるのに効果的で、狙った部位を的確に追い込むことが出来ます。ただ、その安定感には「特定部位の筋肉しか刺激しない」という側面が有り、普段スミスマシンでやっている種目を、パワーラックで行おうとするとどうなるかというと、「同じ重量ではフラフラしてとても出来ない」という現象が起こります。

ということで、身体を全体的に鍛えたいという人にとっては、スミスマシンはイマイチな選択肢になってしまうこともあります。

とは言え、ダンベルを使ったフリーウェイトトレーニングなどと組み合わせればデメリットは軽減出来ますし、安全性が高く、狙った部位の筋肉を発達させやすく、初心者でもフォームが決まりやすいという、非常に優れた筋トレ器具でもあるので、お金がある方はパワーラックの前にスミスを買ってしまうのも手だと思います。

かなり高いので、今の私には買えませんが(置くところもないし)、いつかは、私も自宅に置きたいと思っているマシンです。

まとめとおまけ

上級者向けの筋トレ器具を集めましたが、今回紹介した器具達は「場所を取る・重くて運ぶのが大変・高額」など、生活に直接影響するレベルのデメリットがあるものの、引き換えに筋トレの効率を劇的に上げることが出来るというものばかりになっています。筋トレマニアの人であれば、このうちのいくつかは持っている、または、いつかは買いたいと思っているものばかりだったのではないでしょうか。私も、スミスマシン以外は全て所持していますが、それぞれ購入する毎に、明らかに筋トレの効率が上がり、また楽しくなっていった実感があります。

と言っても、こういった器具が無ければ、筋トレが十分に行えないというわけでもありません。スミスマシンとパワーラックを両方買うような人は極々少数ですし、パワーラックが無くとも、ベンチ・ダンベル・バーベルの三点セットがあれば、色々なメニューで身体を鍛えることは十分可能です。

本気で筋トレを続けていくのであれば、最低でもベンチ・ダンベル・バーベルは持っておいた方が良いと思いますし、ジムに行かないならパワーラック・ハーフラックもあった方が良いとは思いますが、いきなり全てを揃えなくとも、鍛えたい部位、やってみたいトレーニングに合わせて、少しづつ買い足していくのも良いと思います。買うたびにモチベーションが上がるので、個人的には、一気に揃えない方が楽しめるとも思っています。

また、お金があって「全てを兼ね揃えたものは無いの?」と思う方は、マルチマシン、ホームジム等の名称で販売されている、総合トレーニングマシンを買っても良いと思います。ホームトレーニーの誰もが憧れるマシンですが、安くても20万~、高いものでは100万くらいする上、突き詰めると「100万近いマシンを数種類」買うことになるので、筋トレ沼の最深部に踏み込みたい方は、是非検討してみてください。

また、「高いしデカいし全然無理」という方は、初心者向けに、「安い・場所を取らない・捨てやすい」筋トレ器具についてまとめた記事もあるので、良かったら参考にしてください。

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