糖質制限ダイエットの仕組み、痩せる理由

2018/08/14 2016/12/27

糖質制限で痩せるというのはもはや常識になりつつあります。
しかし、「なぜ痩せるのか?」を理解せずに実行してしまっている人も多く、その「痩せる理由」に反したことを、気づかず行ってしまっている人も多いようです。

「脂肪の原因は実は脂質ではなく糖質」「インスリン反応が…」など、断片的な知識はあるものの、原理がよくわからない。
「少量の糖質を摂取しても良いと言われるけどなぜ?」「ケトン体が出ないと駄目なの?」など、ネット上などで広まっている情報は知っているが、その理由がわからない(理由まで説明していないサイトも多いです)。

こういった方達向けに、全5回くらいで「糖質制限ダイエットの全てを理解」するための記事を、今日から書いていきたいと思います。

今日はその第1回「糖質制限ダイエットの仕組み、痩せる理由」についてお伝えします。

糖質制限ダイエットの仕組み、痩せる理由

糖質制限ダイエットの仕組みは、糖質を抑えることにより発生する三つの要因を利用して痩せるというものです。

1.糖質を控えることで、脂肪の元となる材料を減らす
2.糖質を控えることで、インスリンの分泌量を減らす
3.糖質を控えることで、身体をエネルギー不足状態に追い込み、脂肪を分解する

これらの相乗効果により、短期間で大きく痩せることが可能になります。

糖質を控えることで、脂肪の元となる材料を減らす

糖質は、摂取すると肝臓や筋肉にエネルギーとして蓄えられます。(消化、分解の工程などは、今回は省略します。)
しかし、肝臓や筋肉の貯蔵量はそれ程多くなく、貯蔵し切れなかった糖質は、脂肪へと変換され、蓄えられます(正確には、糖質がグリコーゲンに変換されて蓄えられます)。

当然ですが、糖質の摂取量が減れば、貯蔵し切れない糖質の量も同時に減ります。
これが、糖質摂取量を減らすことで、痩せる(太りにくくなる)理由の一つ目です。

糖質を控えることで、インスリンの分泌量を減らす

身体にはインスリンというホルモンが存在します。インスリンの主な役割は、血糖値を一定に保つことです。
細かい説明は省きますが、血糖値は高くても、低くても身体に悪影響を及ぼします。それを避けるために、インスリンが存在しています。

糖質を摂取すると、血糖値が上昇します。糖質を身体に取り込んだ結果、それが消化・分解されて、血液中に流れるというイメージです。
すると、インスリンは「血糖値が増加してる!下げなきゃ!」と、血液中の糖質をどこかに移し始めます

そのどこかというのが、先ほど理由1で説明した肝臓や筋肉、そして脂肪細胞です。

肝臓や筋肉の貯蔵量は少なく、ある程度以上の糖質を摂取すると、必然的に脂肪細胞へ詰め込まれることになり、それが脂肪となります。つまり、インスリンの「血糖値を安定させて、身体を守ろう!」という働きが、脂肪を蓄えてしまっているということです。

インスリンは血糖値に反応して分泌されるものなので、糖質を控えることで、インスリンの分泌量自体が減り、蓄えられる脂肪の量も減ることになります。
これが、糖質摂取量を減らすことで、痩せる(太りにくくなる)理由の二つ目です。

糖質を控えることで、身体をエネルギー不足状態に追い込み、脂肪を分解する

巷で「ケトン体が!」みたいに言われているのがこの部分です。
人の身体は、主に糖質をエネルギー源として利用しますが、それは糖質が十分に体内に蓄積されている場合です。先ほどインスリンの説明で行ったように、糖質は肝臓や筋肉に蓄積(グリコーゲンに変換されて)されますが、それ程多く蓄積できるわけではありません。

有酸素運動をする際、「20分以上やらないと効果が無い」などと言われることもありますが、これは肝臓や筋肉に貯蔵されたエネルギーを使い切った後、脂肪をエネルギーとして利用する割合が増えるからです。

糖質を控えることで、貯蔵されるエネルギー量が少なくなり、エネルギー不足を補うために脂肪がエネルギー源として利用されやすくなります。この、脂肪をエネルギー源として利用する際、脂肪が分解されて生み出されるのがケトン体です。

身体に蓄えられているエネルギー(糖質)が少なければ、脂肪がエネルギー源として利用されやすくなるため、脂肪が減りやすくなる。
これが、糖質摂取量を減らすことで、痩せる(太りにくくなる)理由の三つ目です。

糖質制限で痩せるということ

糖質制限で痩せる原理は

1.糖質を控えることで、脂肪の元となる材料を減らす
2.糖質を控えることで、インスリンの分泌量を減らす
3.糖質を控えることで、身体をエネルギー不足状態に追い込み、脂肪を分解する

この三点にあると紹介しました。
この三つが

・脂肪が燃えて痩せる
・脂肪が蓄えられにくくなり、太りにくくなる

という状況を生み出し、短期的に大きく痩せることを実現します。
しかし、美味しい話だけでは終わりません。糖質制限は、上手くやらなければ身体にマイナス効果を及ぼしてしまう可能性もあります。場合によっては、実践前よりも太ってしまう、太りやすくなってしまう事もありえます。

次の記事では、そんな糖質制限のメリット、デメリットについて、お伝えします。

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