なぜ糖質制限食に豆腐が推されるのか?豆腐は低糖質・高たんぱくのすごいヤツ

2018/08/14 2017/02/22

糖質制限をしていると、日々の食事に迷います。

炭水化物がNGなのはわかったけど、肉や魚、野菜だけを食べていてもおなかが膨れない。調理が面倒で毎日そんなもの食べてられない。
そんな時に重宝されるのが「豆腐」です。

豆腐は糖質制限ダイエット中の強い味方です。

牛丼チェーンのすき屋でも米を豆腐にした牛丼が販売されています。

いったい豆腐の何がそんなにすごいのか?
何故、糖質制限に豆腐が多用されるのか?
わかりやすくまとめてみたいと思います。

※数値は文部科学省の日本食品標準成分表を基に作成された食品成分データベースを参照しています。

※糖質のみの数値が記載されていないため、100gあたりの炭水化物量を掲載しています。

豆腐の糖質量

ます、豆腐の栄養成分を見てみましょう。100gあたりの数値になります。

下記の栄養成分を見てもわかるように豆腐はほとんどが水分です。(100g中80g以上)
豆腐一丁がだいたい300〜350gなので、まるごと一丁食べても木綿豆腐で216kcal、炭水化物量は4.8g。
ぱっと見ただけで、ボリュームの割に非常に低カロリー、低炭水化物。ダイエット向きの食材である事がわかると思います。

食材 カロリー 水分 たんぱく質 脂質 炭水化物
木綿豆腐 72 86.8 6.6 4.2 1.6
絹ごし豆腐 56 89.4 4.9 3.0 2.0
焼き豆腐 88 84.8 7.8 5.7 1.0

豆腐製品の糖質量

豆腐自体が低糖質の食品なのはわかりました。
では他の豆腐製品も見てみましょう。

食材 カロリー 水分 たんぱく質 脂質 炭水化物
油揚げ/生 410 39.9 23.4 34.4 0.4
糸引き納豆 200 59.5 16.5 10.0 12.1
挽きわり納豆 194 60.9 16.6 10.0 10.5
豆乳/豆乳 46 90.8 3.6 2.0 3.1
豆乳/調製豆乳 64 87.9 3.2 3.6 4.8
おから/生 111 75.5 6.1 3.6 13.8

ここで驚くのは「おから」の炭水化物量の多さです。
おからも糖質制限食で良く出てくる食材ですが、実は糖質が多いのでしょうか?

そうではありません。
こちらは私がおから蒸しパンなどを作る際に使用しているおからパウダーです。

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栄養成分を見ると、こう書いてあります。

エネルギー 350kcal 
水分 5.2g 
たんぱく質 24.6g 
脂質 15.8g 
糖質 5.9g 
食物繊維 45.2g

炭水化物=糖質+食物繊維です。
つまり、おからパウダー100g中の炭水化物量は51.1gですが、そのほとんどは食物繊維であり糖質量はたったの5.9gとなります。

大豆の100gあたりの炭水化物量は約30gですが、このうち食物繊維が17gほど含まれています。
大豆の糖質量は、炭水化物量の半分以下になります。

そのため、栄養成分表で見る炭水化物量より、糖質量ははるかに少なくなります。
同様に、納豆も糖質量が多く見えますが、実際の糖質量は表示されている炭水化物量より少なくなります。

おからパウダーの成分について詳しくはこちら。

豆腐が糖質制限ダイエットに向いている理由

豆腐や大豆製品が低糖質、低カロリーで糖質制限向きの食材であることは理解してもらえたかと思います。
しかし、豆腐の魅力はそれだけではありません。
他にも、糖質制限ダイエットに魅力的な、様々な効果があります。

たんぱく質が摂れる

糖質制限ダイエットでは、糖質の摂取量を少なくすると共にたんぱく質を多く摂る必要があります。
私たちの体は、糖質が不足すると筋肉など身体の組織を分解してエネルギーを作ろうとします。
すると、筋肉が落ち、基礎代謝が下がるので1日当たりのカロリー消費量が減ります。
そのため、糖質制限中はたんぱく質をいつも以上に補う必要があります。

プロテインをはじめ、食品では肉や魚、卵などの摂取が一般的ですが、豆腐も大豆食品のためたんぱく質を豊富に含んでいます。
糖質制限をスタートすると慣れない食事で胃腸の調子が悪くなることがありますが、豆腐は消化吸収率が高いので、胃腸に負担がかからないと言うメリットもあります。

不飽和脂肪酸が摂れる

豆腐はオレイン酸やリノレン酸など植物性の脂肪を含んでいます。
植物性の脂肪は不飽和脂肪酸で、悪玉コレステロールを少なくしバランスを良くする働きを持っています。
不飽和脂肪酸にはn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸がありますが、豆腐にはその両方が含まれています。

オメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)についてはこちら。

大豆ペプチド、大豆イソフラボン

豆腐(大豆)の効果としては大豆ペプチド、大豆イソフラボンも注目されています。

大豆ペプチドはコレステロールの排出を促進する効果がありコレステロールを下げると言われています。
大豆イソフラボンは化粧品などでおなじみですね。
女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きがあり、こちらもコレステロールの増加を抑えるとされています。
また、エストロゲンの働きを補い肌の新陳代謝を高める美容効果も期待されています。

満腹感が得られる

豆腐はボリュームに対して糖質量が非常に低いです。
そのため、すぐ満腹感が得られるという利点があります。

そのまま食べるのも良いですが、豆腐グラタン、おからチャーハンやおから蒸しパンなど、工夫すれば主食の代わりにもなります。また、料理にも取り入れやすく量が食べられるため、食事の中で満足感も得ることができます。

いまはそのままレンチンできる一人用の豆腐鍋もコンビニやスーパーで売られていますし、冷ややっこにするにも味のバリエーションが楽しめます。
自炊が難しい人でも手軽に飽きずに食べれるので、応用の効く豆腐は非常に便利な食材でもあります。

安い

単純ですが結構大きいと思うメリットがこれ。

糖質制限に限らず、ダイエットを始めると「ダイエット食」が高いことに悩まされます。置き換えダイエットのドリンク類、コンビニや通販の低糖質ブランパン。
自作するにしても、道具を揃えたり材料を買ったりと意外にお金がかかってしまいます。(私も低糖質パンを焼くためにホームベーカリーを買いました)

ところが豆腐は一丁100円程度。面倒であれば醤油をかけて食べればOK。
安くて手軽と言うのは長く続けられる食材と言うことでもあります。

庶民の味方の豆腐。
みんなに愛される理由がわかって頂けたかと思います。

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