糖質制限ダイエットは何ヶ月続けるべきか、また、辞めるタイミングとは

2018/08/14 2017/07/04

この記事では、糖質制限の「期間」にスポットを当てます。

答えから言うと「ある程度ハードにやるのであれば、2~3ヶ月を限度とすることが望ましい」です。また、軽い糖質制限であれば無期限でも問題ありません。

なぜ期間を意識すべきなのか、また、糖質制限を「辞めるべきタイミング」とはいつなのか。ダイエットのやり方、仕組みと合わせて説明していきます。

減量は期間を決めて行うもの

まず、減量そのものは期間を決めてやるべきことです。これは糖質制限であっても、他の手法であっても変わりません。

「筋肉を付ける」「脂肪を落とす」を繰り返すボディメイクであれば、一生続けても問題ないでしょう。しかし、単純に体重や体脂肪を削る減量は、脂肪にも限りがあるため永久には続けられません。仮に続けられるとしたら、それは減量出来ていないということです。

つまり、成果が出ているのであれば、糖質制限「ダイエット」は、ある一定期間で完了します。成果が出ていない場合はそのまま続けることも可能ですが、成果が出ていないのにそのやり方を続けるのは得策ではありません。一度期限を決めて、その期限内で成果が出なかった場合は、やり方自体を見直した方が成果につながりやすくなります。

Twitterなどを見ていると何年間も続けているように見える人が多いように感じられるかと思いますが、私含め、それぞれ「筋肉を増やしたり」「脂肪を削ったり」「サボったり」「失敗して太ったり」色々やっているだけです。永久に痩せ続けることはありません。

減量のペース

トレーナー、医師など、人によって多少考えが異なりますが、一般的に一ヶ月で落として良い体重は、現在の体重の5%程度と言われています。それ以上落とすと筋肉が落ちやすくなり、リバウンドの可能性が高まります(逆に、落とす量を減らすことでよりリバウンドしにくく、筋肉が落ちにくくなります)。

ただ、これはあくまで一般論です。極端に体脂肪の多い方の場合はもう少し落としても良いという意見も聞きますし、逆に既に体脂肪が少ない方はここまで落ちません。安全策を取るなら体重の5%まで、更に短期間で追い込みたいなら、専門のトレーナーや医師に相談の上行うと考えましょう。

私は1ヶ月に2~4%を基準に、摂取カロリー制限の数値を見ながら「これならなんとか行ける」程度の目標を設定しています。

なお、糖質制限であってもオーバーカロリーで痩せるわけではないので、減量のペースはカロリーベースで調整することになります。

減量の例

例えば体重が60kg、体脂肪率が20%の場合、その人の体脂肪は12kgとなります。
60kgの体重の5%は3kg、1ヶ月の減量で「除脂肪体重が1kg」「体脂肪が2kg」減少した場合(脂肪だけを落とすのは難しいため、脂肪2に対して、除脂肪体重が1落ちると仮定しています)、その時点での体重は57kg、体脂肪率は約17.5%となります。

翌月そのままのペースで減量を行った場合、57kgの5%となる2.85kgが減量上限となり、「除脂肪体重が0.95kg」「体脂肪が1.9kg」減少した場合、その月の減量完了時の体重は54.15kg、体脂肪率は約15%となります。

これで2ヶ月で体脂肪率5%の減量成功となりますが、この人の目標体脂肪率が15%であった場合、ここで終わりです。この「目標体脂肪率に合わせて、減量上限体重を守りながら脂肪を落としていく」のが安全な減量のやり方です。
(※狙った体重分だけ痩せる方法の詳細は別記事で紹介します)

この人の目標体脂肪率が10%であった場合まだまだ先は長いですが、期間を延ばす際には注意点があります。

長期間の減量が危険な理由

まず、前述した例を見返すとわかりますが、体重が減る時には除脂肪体重もある程度減ります。痩せるペースを落とすこと、タンパク質を多く摂取すること、運動時には糖質を摂ることなどである程度防ぐことは出来ますが、それでもやはり除脂肪体重も減ります。

除脂肪体重というのは脂肪を除いた体重です。筋肉もそうですが、骨や内臓なども含まれます。体脂肪が減るのは良いですが、除脂肪体重が減ってしまうのは基本的に悪いことです。程度の問題はありますが、基礎代謝も落ちます。

そのため、長期間減量のみを続けると太りやすい体質になります

もちろん対策もあります。筋トレで筋肉を付ける期間を作る方法と、痩せるペースを落として、筋肉の減少を防ぐ方法の2種類です。

前者は「増量期」「減量期」を分けるボディビルダー方式です。2ヶ月減量、3ヶ月増量、のように交互に繰り返すことで、筋肉を増やしながら脂肪を削る本格的なやり方です。増量期に脂肪が付き過ぎないように食事を調整したり、中々難しい作業を行うことになりますが、成功すれば大きな結果が望めます。ジムのトレーナーなどには、このやり方を勧める人が多い印象があります。

後者はダイエットの苦痛が少なく、より健康的に痩せることも可能です。しかし、成果が中々見えず期間が長くなりがちなため、精神的な強さが求められます。体質とトレーニング・食事の内容によっては、筋肉を増やしつつ脂肪が減るといった夢のような現象が起こるケースもあるようです。

また、糖質制限は「短期間であれば身体に問題は生じない」と考えられています。しかし、裏を返せば「長期間の糖質制限については保証できない」ということです。もちろん、冒頭で書いたように軽い糖質制限であれば特に問題はありません。危険なのはハードな糖質制限の場合です。

期間は人によって異なるが、やり過ぎないかたちで

自分の目標体脂肪率を決め、「目標体脂肪率に向けて、1ヵ月に体重の5%以下のペースで減量」を行うことで、大体何ヶ月くらいダイエットを続ければ良いのかが決まります。

ただ、この際に気を付けて欲しいのは「いきなり高い目標を立てない」ことです。あまりに高い目標を立てるといつまでたっても目標に到達できず、やり方の見直しも出来ないままズルズルと筋肉を減らし続けることになってしまいかねません。

「現在体脂肪率45%、目標体脂肪率は5%」ではなく、「まずは45%から35%」と小さく目標を立て、それを達成出来たら「では次は25%を目標に」と細かくやりましょう。その間に除脂肪体重が減り過ぎているようなら、「一度筋肉を付ける期間を挟もう」とか「早いペースで落とし過ぎているから、少しペースを落とそう」など軌道修正ができます。また、当然ですが、体脂肪率が減れば減るほど落ちにくくなります。40%から30%にするのと、15%から5%にするのでは難易度が全く異なります。目標数値自体は、少しづつ下げていくことをおすすめします。

まとめると

・ハードにやるなら、長期間続けるのではなく、最大3ヶ月程度で
・長期間続ける場合は落とすペースを下げる(1ヶ月に体重の2%~3%まで)
・1ヵ月に5%以上体重を減らすのであれば、リバウンドも覚悟の上で
・目標達成時には一度辞める(次の目標があるなら改めて立てる)
・目標に届いていないなら、見直しを挟んで再度挑戦

健康的に痩せるためにも、効率的に痩せるためにも、期間の設定は大切です。自分はどんなやり方でやりたいのかを考え、目標を達成するのにどれだけの期間が必要なのか、計算してみることをお勧めします。

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