糖質制限失敗体験談、筋肉減少・リバウンドで脂肪増量、失敗したその訳

2018/08/14 2017/08/16

今から約2年前、このサイトを開始してから5ヶ月くらい経過した当時、一度だけ大きなダイエット失敗を経験しました。
理由は一言で言えば「やり過ぎ」です。脂肪もかなり減りましたが、筋肉もゴッソリ減り、代謝も大きく落ちる結果となりました。

その後、「このままではいけない、しっかり筋肉を付けよう」と増量に踏み切ったのですが、これまた失敗。筋肉もある程度増えましたが、今度は脂肪が大量に付いてしまいました。
人生で過去最高体重を記録し、当然体脂肪率も過去最高。その割に筋力は全盛期に遥かに劣る最悪な状況。

2年経った今、反省を兼ねて、どうやると糖質制限ダイエットで失敗してしまうのか、どうやったら失敗しないのかを、その後の2年の経験も踏まえて書いてみたいと思います。

糖質を制限し過ぎれば、筋肉は落ちる

糖質制限開始時、私のやり方は「スーパー糖質制限」と呼ばれるような、かなり極端なものでした。
1日の糖質摂取量は10g~30g程度。プロテインなどでタンパク質を補ってはいたものの、一日の摂取カロリーは1000kcal~1300kcal程度。基礎代謝と生活代謝で2500kcalを超える私は、かなり急速に痩せて行きました。

糖質制限の基本的な方針は「タンパク質と脂質を摂り、糖質を控える」というものです。この状態で「消費カロリー > 摂取カロリー」の状態を維持すると、人は痩せていきます。しかし、この「痩せる」というのは、「脂肪だけが落ちる」と言う意味ではありません。

極端なアンダーカロリー状態で無理な筋トレを繰り返したこともあり、私は脂肪と共に筋肉をゴッソリ落としてしまいました
筋トレすればする程筋肉が減りました。今考えれば、負荷なしのスクワットなど、筋トレのつもりで有酸素運動になっていたことも多かったと思います。

私が最も痩せた時期は、身長182cm、体重62kg、体脂肪率13%程度になっていました。想定では体重がもっと残った上で、もっと体脂肪率が減る予定でしたが、予想以上に筋肉が落ちました。そこそこ痩せて見えるかもしれませんが、高確率でリバウンドする危険な状態です。

今ではある程度常識になっていますが、糖質制限は筋肉が落ちます。受け入れたくない事実ですが、これは事実なのです。

糖質制限で筋肉は付かない

その後、減り過ぎた筋肉を戻すために、ハードなウェイトトレーニングを行うようになりました。
と言っても、今と比較すれば、知識も経験もまだまだ足りない時期です。トレーニングの内容も甘く、トレーニング前後の糖質摂取の重要性も今程重要視していませんでした。どちらかというと、糖質制限のルールを守るために、トレーニングにはあまり必要のない脂質を多目に摂ってカロリーを稼いだリしていました。

知識のある方はわかるかと思いますが、筋肉はそこまで付かず、脂肪がしっかり付きました。減らした分の筋肉が戻って、脂肪は減らした分以上に付いた感じです。
過去最高に太り、体重75kg、体脂肪率24%まで増量しました。増量というか、単に太りました。

脂質は身体にとって大切な栄養素ですが、その「質」が大事と言われています。質の悪い脂質を大量摂取して、カロリーオーバーするのは最悪のパターン。フィッシュオイルやアマニオイルなどのオメガ3脂肪酸を適量摂取し、カロリーそのものは一定程度に保つべきでした。

筋肉不足を解消するために取り入れた増量期でしたが、糖質を控えて筋肉を付けるのに失敗し、脂質を過剰摂取して脂肪を蓄えるという最悪な結果になりました。糖質摂取量自体は少な目(1日で100g程度)でしたが、糖質控えめでもしっかり太ることを理解したタイミングでもあります。

失敗の理由

この時の失敗の理由は明確です。
それは、目的に合わせた行動が取れていなかったことです。

脂肪を落とす際には筋肉もある程度落ちます。しかし、それをあまりしっかり意識出来ていなかった。だからこそ、減量期の筋トレや適度な糖質摂取などに対する意識が薄かった。ただひたすら糖質制限をしてしまった

また、筋肉を付ける際には糖質制限を解除すべきでした。十分な筋トレの後に摂った糖質は筋肉によって使われるため、ほとんど脂肪として蓄えられることは無い。糖質が枯渇した状態では十分な筋トレが行えず、筋肉もつきにくい。

こういった事象を無視して、ただ漠然と糖質制限に取り組んでしまったことが、大幅な筋肉の減少、強烈なリバウンドに結びついてしまいました。痩せることと筋肉を付けることは別物として捉えるべきでした。

もっと言えば、リスクを許容できなかったのが問題だったと考えています。

「痩せる時は筋肉も落ちる。後でしっかり取り返そう」と思えていれば、極端なカロリー制限下で過度な有酸素運動(本人は筋トレのつもり)を行うこともなかったでしょう。「脂肪が多少ついても、一度筋肉をしっかりつけよう」と思えていれば、ウェイトトレーニング時にも糖質を削り、脂質を摂取してしまうようなことも無かったでしょう。

これは仮に知識があったとしても、「何とか痩せよう」と思っている人ほど陥りやすいのではないかと思います。

糖質制限で失敗しないために

糖質制限は強力なダイエット法です。極端にやればびっくりするくらいの勢いで痩せます。

しかし、それには大きなリスクが伴います。嘘だと思うならパーソナルトレーナーなどに聞いてみてください。極端な糖質制限で筋肉が減らないという人はいません。リバウンドの危険性は確実に高まります。
糖質の摂取量を増やせば、リバウンドの危険性は減ります。しかし、痩せる速度は明らかに低下します。ごはんを半分にする程度の糖質制限では、短期間で劇的に痩せるのは不可能です。

全てはどこまでのリスクを許容できるのか、そのリスクを負った後、どうするのかです。

極端な糖質制限を行ったとしても、計画的にリバウンドを避けることは可能です。例えば

・極端な糖質制限で一気に体脂肪率を10%減らす
・その後、糖質の摂取量を徐々に増やしながら、筋トレと合わせて減った分の筋肉を回復させる
・その間、脂質を控えめにしてカロリーは消費カロリーの110%程度を維持する(筋肉を付けつつも、脂肪を大きく増やさないため)

こういったやり方も無いわけではありません。
これが出来る人であれば、短期間で痩せた後、リバウンドを避けて、しっかりと筋肉を増やすことも出来るでしょう(極端な糖質制限が健康上危険なのは別の話として)。

逆に、糖質制限自体は控えめにしながら、筋肉をあまり減少させず(場合によっては増やしつつ)、時間をかけて痩せることも可能です。こちらは極端なリスクはありませんが、軽微とはいえ長期間の食事制限を要します。これはこれで、人によっては許容できないことかもしれません。

糖質制限に限りませんが、体組織を減少させる以上、ダイエットには一定のリスクがあります。どんなリスクを取るのか、どうやってそのリスクを解消するのか。そこがハッキリしていれば、想定外の失敗は避けられます。

自分が取るリスクと、それを解決する手段を考えることが、失敗を避けるためには大切なのではないかと私は考えています。

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